Voiceoverの操作を効率化しよう
Voiceoverに限らず、スクリーンリーダーの操作は連続した項目を順番に辿りながら、アプリケーションやコンテンツを利用するのが基本です。
しかしMacではしばしば、離れた場所にあるボタンやリンクを操作しなければならないケースも少なくありません。
たとえばショートカットキーが割り当てられていないツールバーのボタンなどが挙げられます。
iOSやAndroidのようなタッチスクリーンでは大体の位置を覚えておけば直接たっぷしてフォーカスできますが、キーボード操作のmacOSではそういうわけにはいきません。
項目選択メニュー(VO + I)でジャンプすることもできますが、Voiceoverカーソルをなんども動かして目的の場所へ移動している人も多いのではないでしょうか。
たまにならいいのですが、このような作業を何度も、しかも繰り返し行うのは非効率的です。
Voiceoverには、よく使う場所を保存して呼び出せるカスタマイズ機能がいくつか用意されています。
ここでは、これらの機能の概要をご紹介します。
4種のカスタマイズ機能
・ウインドウスポット
アプリケーションウィンドウの項目を保存して、ローターからアクセスできる機能です。
ウィンドウの要素へはローターの「ナビゲーション」や、項目選択メニュー(VO + I)からジャンプできますが、ウィンドウスポットは必要な場所だけを保存できるので、より素早く目的の場所へアクセスできるようになります。
よく使うツールバーのボタンをクリックする時や、サイドバーとメイン画面を頻繁に行き来するような場合などで便利な機能です。
・Webスポット
Webコンテンツにある要素を保存して、ローターやVoiceoverコマンドからアクセスできる機能です。
Webページにあるよくアクセスする部分、たとえばログインボタンやショッピングカートなどを登録しておけば、いちいちVoiceoverカーソルを動かして探す手間が省けます。
・スイートスポット
こちらもWebコンテンツで使用できる機能です。
スイートスポットをWebサイトに設定すると、そのページを読み込んだときに設定した場所にVoiceoverカーソルが位置付けされます。
たとえば検索フォームにスイートスポットを設定すれば、ページを開いてすぐに検索できるようになります。
・ホットスポット
ウィンドウの任意の位置を保存して、Voiceoverコマンドで呼び出せる機能です。
またホットスポットの状態を監視して読み上げることもできます。
ウィンドウスポットやWebスポットと違うのは、利用したいホットスポットがバックグラウンドや別の作業スペースにあっても使用できるという点です。
ただ1設定で保存できるのが10カ所までという制限や、キー配列によってはやや使いにくいのが難点です。
というわけで、ウィンドウやWebを効率的に利用するためのVoiceoverカスタマイズ機能の概要をまとめてみました。
次回からは数回に分けて、各機能の使い方を紹介していきたいと思います。
※この記事はmacOS 10.13.3で執筆しました。
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