2018年5月30日水曜日

[Mac] ○○スポット(2):WebスポットでWeb閲覧を快適に


Web閲覧を加速する2つの機能


Web閲覧に費やされる時間は、Macに関わる時間全体からみてもかなり大きなウエイトを占めるのではないでしょうか。
紙媒体やテレビから情報を受けにくいVoiceoverユーザーにとっては、Webは貴重な情報源です。
それだけに、Webを効率的に利用するための工夫は欠かせません。
もちろんWeb側でランドマークなどスクリーンリーダーに配慮されたコンテンツが提供されているのが理想ですが、現状そのようなサイトは多くはありませんし、それだけでは全てのユーザーのニーズを満たすことはできないでしょう。

前回の記事で、アプリケーションをスムーズに操作するためのVoiceoverカスタマイズ機能「ウィンドウスポット」を紹介しましたが、
今回はそのWeb版とも言える「Webスポット」と「スイートスポット」を紹介します。

ウィンドウスポットがアプリケーションのパーツを保存して呼び出すのに対し、WebスポットはWebサイトにあるボタンやリンク、フォームなどを保存して呼び出す機能です。
例えばネットバンクやカード会社の会員ページのログインボタン、よくアクセスするメニュー項目などを保存しておけば、ローターから即座に目的の場所へVoiceoverカーソルを移動できます。
いちいちカーソルを動かしたり、検索機能で目的のボタンを見つける手間が省けます。

ウィンドウスポットとWebスポットの操作には
共通点が多いため、その部分を多少端折っています。
前回の記事を一読されると
理解しやすいと思いますのでぜひお読みください。


Webスポットを保存・削除する


Webスポットは、ウィンドウスポットと同様、
Voiceoverカーソルの項目を保存して、
ローターから呼び出す操作が基本です。
ウィンドウスポットが使えれば、ほぼ同じ感覚で使用できるでしょう。
異なる点を挙げると、

・Webスポットは、Webコンテンツ内のみで有効。
・Webスポットは、保存したページでのみ有効。
・ショートカットキーでの検索も可能。

という感じでしょうか。
Webスポットの保存・削除のショートカットキーは、ウィンドウスポットと同じです。
Voiceoverカーソルを保存・削除したいWeb内の項目に移動させたら、

Webスポットの保存は、


VO + Command + Shift +][(右カドカッコ)

Webスポットの削除は、

VO + Command + Shift + [(左カドカッコ)

を押します。
それぞれのコマンドを実行すると「Webスポットが設定されました」「Webスポットが削除されました」と読み上げられます。

このコマンドは、VoiceoverカーソルがWebコンテンツ上にあるときはWebスポットの保存・削除、それ以外の場合はウィンドウスポットの保存・削除キーとして機能します。
ちなみにWebスポットは、Webページ単位で保存されます。同じサイトで項目の位置が同じでも、ページが変わると改めて保存する必要があります。


Webスポットを呼び出してカーソルを移動する


保存したWebスポットを呼び出すときも、VoiceoverカーソルがWebコンテンツにフォーカスされている必要があります(Web以外ではローターに項目が出現しません)。

もしWebコンテンツ上でもローターに「Webスポット」が表示されない場合は、ローター設定を確認しましょう。
Voiceoverユーティリティを開き(VO + F8)、「Web」カテゴリを選択。
「Webローター」タブを選択して、表の中にある「Webスポット」にチェックが入っていることを確認します。

保存済みのWebスポットはローターだけでなく、検索コマンドからも呼び出すことができます。
「VO + Shift+ F」で検索メニューを開くか、

VO + Command + 右カドカッコ/左カドカッコ

でWebスポットを昇順/逆順で検索できます。
Webスポットの保存・削除からShiftキーを外したキーと覚えましょう。
私はローターを「見出し」に合わせ、Webスポットはコマンドで検索しています。
見出しやリンクの検索にローターを使っているなら、コマンドを覚えたほうが効率的です。


スイートスポットの使い方


Webページにスイートスポットを指定すると、そのページが読み込まれた時にVoiceoverカーソルガページの先頭ではなく指定した場所に位置付けされます。

例えば辞書検索サイトの検索フォームや、会員ページのログインボタン、SNSやメッセンジャーの投稿フォームなど、ページを開いてすぐに使いたいコンテンツを指定すると便利です。

スイートスポットを指定するには、
指定したい場所にVoiceoverカーソルを合わせ、

VO + Command + Shift +][(右カドカッコ)を2回

押します。
「スイートスポットが設定されました」と読み上げられれば成功です。
これで次回以降、このページを開くと、スイートスポットにカーソルが位置付けされます。
もしページを開いたときに内容を自動的に読み上げる設定になっている場合は、スイートスポットから読み上げられます。

……というのがスイートスポットの機能らしいのですが、正直うまく動作しているのかよくわかりません。
なにせヘルプに記載されている設定が見当たらない…!
しばらく検証して何かわかりましたら改めて書こうと思います。


ホットスポットとの使い分けも必要!?


以上、VoiceoverでのWebアクセスを
快適にしてくれるカスタマイズについてご紹介しました。

これに関連する機能に「自動Webスポット」があります。
VoiceoverがWeb構造を解析してWebスポットを作成してくれます。
なおローターの項目は「Webスポット」とは別になります。
自動Webスポットの移動コマンドは「VO + Command + N」。
Shiftキーを加えると逆方向に移動します。
ただこの機能、、実際にどのようなWebページで動作するのか
今ひとつわかりません。
詳しいことがわかりましたらまた書こうと思っています。

Webスポットは、ネットバンキングなどのログイン画面など固定されたページで便利な機能ですが、Amazonなど多数のページで構成されているWebサイトでは使い勝手がよくありません。
そのような場合は、次回記事で紹介する「ホットスポット」機能を利用する方法が使えるかもしれません。

というわけで次回の記事では「ホットスポット」の使い方をご紹介します。

※この記事はmacOS 10.13.3で執筆しました。


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ひとまずブログを統一します

BloggerがVoiceoverで非常にアクセスしにくくなってしまったため、しばらくはMac関係の記事も メインのブログ にエントリーすることにしました。ブログの切り替えが非常に難しいんですよ。 改善されればまたこちらにもエントリーするかもしれませんが。 よろしくお願いします。