2019年5月20日月曜日

[Mac]「みらい翻訳」のお試しサービスをMacのVoiceoverで利用する。


一部で話題になっているWebサービス「みらい翻訳」。
Google翻訳と比べ、翻訳文が自然で読みやすいと評判です。筆者も早速試してみましたが、確かに賢い。無料お試しでは2,000文字までという制約はありますが、Google翻訳ではうまく翻訳できない部分をピンポイントで再翻訳するみたいな使い方でも十分に実用的と思いますよ。

ただこのお試し翻訳のページ、MacのVoiceover環境だとちょっと問題があるのです。翻訳を実行する際、まず原文と訳文の言語を指定しなければならないのですが、これを指定するポップアップメニューがVoiceoverではうまく操作できないんですね。
ポップアップメニューをVO+スペースで操作しても選択肢が読み上げられない。iOSのSafariならうまくいくのになあ。

このメニュー項目にVoiceoverカーソルを合わせると「原文言語 メニューポップアップ コンボ・ボックス」と読み上げられます。つまりメニューとコンボボックスが同居している状態? 確かにVO+スペースで操作すると文字入力状態になるので、MacのVoiceoverではコンボボックスと判断されメニューが操作できないのかもしれません。Webローターで「テキストフィールド」を選びジャンプすると見事にフォーカスが当たるしね。まあこのあたりは知見が乏しいので想像ですが。
さらに想像すると、マウス操作とキーボード操作で挙動を分けるように設計してあるのかな? でもVoiceoverのマウスクリック機能で操作してみてもダメだったのでよくわかりません。

とにかく、コンボボックスとしてしか操作できないなら、それ相応の手段を見つけなければなりません。色々試したところ、「原文言語」のコンボボックスに、漢字で「英語」と入力しReturnを押すと、原文言語に「英語」、そして訳文言語には自動的に「日本語」が設定されることがわかりました。
設定できるのは「英語」「日本語」「中国語」。原文言語に「英語」「中国語」を設定すると訳文言語は自動セットされるようです。なお言語を入力する途中、いちいち「No result found」としつこく読み上げますが、ひるまずに入力するのがコツです。

これで「翻訳」ボタンが操作可能になり、お試し翻訳サービスが利用できるようになります。あ、書き忘れましたがこれはSafariでの挙動です。macOSバージョンは10.14.4。
なお現時点でChromeではセットされた言語設定をVoiceoverで読み上げませんが、「翻訳」ボタンが操作可能になっていれば翻訳はちゃんと機能します。

以上、覚え書きメモでした。

次世代の翻訳の世界をMacでもぜひ体験してみてください。

2019年5月15日水曜日

[Mac] Voiceoverで標準「メール」の「お気に入りバー」を使う。


Voiceoverで使えるMac用メールクライアントはいくつかありますが、筆者は横着なのでmacOS標準の「メール」を利用しています。機能的に物足りなさはありますが、さほどヘビーにメールを利用しているわけではないのでそこそこ便利に使っています。何よりApple純正ということでmacOSとの親和性やVoiceoverでの操作が保証されているという安心感もありますしね。

ただメールアカウントが増えてきたり、スマートメールボックスをぱかぱか作っていくと、使いたいメールボックスを開くのが億劫になってきます。マウスユーザーならメールボックスリストからクリックすればいいのですが、Voiceoverではいちいちカーソルを動かして目的のメールボックスを探さなければなりません。正直、かなり面倒です。
そこで活用したいのが「お気に入りバー」。
これはよく使うメールボックスのエイリアスを登録して、簡単にアクセスするための機能です。何と言っても、ショートカットキー(Command+数字)で登録したメールボックスを即座に開けるのが超絶的に便利。

お気に入りバーを利用するには、一般的な操作では、メールボックスリストからメールボックスをドラッグ&ドロップするだけで良いのですが、ショートカットキーやメニューを用いて操作することができないため、マウスを使わないVoiceoverユーザーはちょっと工夫が必要です。

Voiceoverでドラッグ&ドロップ操作を実行する方法には、大きく分けて2つの方法があります。一つ目は、VO+カンマで項目にマークを付け、VO+ピリオドなどのドロップコマンドでドロップする方法です。ただこの操作は使えるものと使えないものがあり、残念ながら今回の目的ではうまく操作することができませんでした。もしかしたら操作が間違ってたのかもしれませんが、何度も失敗してイライラしてきたので断念。
もう一つが、マウスポインタをVoiceoverでコントロールしてドラッグ&ドロップを実行する方法。こちらではなんとかうまくいったので、今回はその方法をご紹介しましょう。
ちょっと手順が多いように見えますが、操作自体はシンプルなので落ち着いて操作すれば大丈夫、なはずです。

ではいってみましょう。
まずはメールボックスリストとお気に入りバーが表示されていない場合は表示させておきます。「表示」メニューから、

  • メールボックスリストを表示
  • お気に入りバーを表示

を選択します。これで準備は完了。
まずはメールボックスをお気に入りバーへ登録する手順です。

  1. メールボックスリストにフォーカスする
  2. VO+Shift+下矢印で操作開始する
  3. お気に入りバーに登録したいメールボックスにフォーカスする
  4. VO+Command+’F5’でポインタを合わせる
  5. VO+Command+Shift+スペースを押す(マウスボタンを押す)
  6. VO+Shift+上矢印を押して操作終了する
  7. お気に入りバーへフォーカスする
  8. VO+Shift+下矢印で操作開始する
  9. 登録先の項目にフォーカスする
  10. VO+Command+Shift+スペースを押す(マウスボタンを放す)

これでメールボックスが登録先に指定した項目の直後に登録されます。
なおお気に入りバーへ登録できるメールボックスは最大で9つまでです。
お気に入りバーへ登録したメールボックスを開くショートカットキーは、「メールボックス>よく使うメールボックスを開く」で確認することができます。
では次に、お気に入りバーへ登録したメールボックスの順序を変更する手順です。

  1. お気に入りバーにフォーカスする
  2. VO+Shift+下矢印で操作開始する
  3. 移動させたいメールボックスにフォーカスする
  4. VO+Command+’F5’でポインタを合わせる
  5. VO+Command+Shift+スペースを押す(マウスボタンを押す)
  6. 移動先の項目にフォーカスする
  7. VO+Command+Shift+スペースを押す(マウスボタンを放す)

これでメールボックスが移動先に指定した項目の後ろに移動します。
では最後に、お気にりバーに登録したメールボックスを削除する手順です。

  1. お気に入りバーにフォーカスする
  2. VO+Shift+下矢印で操作開始する
  3. 削除したいメールボックスにフォーカスする
  4. VO+Command+’F5’でポインタを合わせる
  5. VO+Command+Shift+スペースを押す(マウスボタンを押す)
  6. VO+Shift+’D’でデスクトップへ移動する
  7. VO+Command+’F5’でマウスポインタをずらす
  8. VO+Command+Shift+スペースを押す(マウスボタンを放す)

これで指定したメールボックスがお気に入りバーから削除されます。うまく削除されない場合はアプリケーション切り替え(Command+Tab)でFinderへ移動し、デスクトップへ移動してから実行した方が確実かも。要するにポインタがメールのウィンドウに入っていると失敗するようです。
なお元々のメールボックスは削除されません。

これでVoiceoverユーザーもお気に入りバーを活用できますね。めでたい。
それにしても、Voiceoverのドラッグ&ドロップコマンドって、まともに使えるケースが少ないように思えるのは私だけでしょうか。今のところSafariやテキストエディット、Finderのタブを操作する時くらいにしか使えてないのですが。要研究ですね。


※検証バージョン:macOS 10.14.4

ひとまずブログを統一します

BloggerがVoiceoverで非常にアクセスしにくくなってしまったため、しばらくはMac関係の記事も メインのブログ にエントリーすることにしました。ブログの切り替えが非常に難しいんですよ。 改善されればまたこちらにもエントリーするかもしれませんが。 よろしくお願いします。