片手でVoiceoverを操作できる
クイックナビは、Voiceoverの操作を少ないキー操作で可能にする機能です。
Voiceoverでもっとも頻繁に使うナビゲーション操作が
矢印キーだけで実行できるので、片手でスイスイとWeb閲覧などができてしまいます。
VOに慣れるまでは無意識にクイックナビを有効にしてしまい混乱してしまう事がよくあったのですが、ナビゲーション操作の基本が染み付いてくると、状況に応じてクイックナビを使い分けられるようになってきました。
片手操作でWebをサクサク読めるのは慣れると元には戻れなくなるほど快適なのです。
というわけで、ここではクイックナビの基本と、
1文字クイックナビについて解説します。
基本:矢印キーによるナビゲーション
クイックナビのオン/オフを切り替えるには、
右矢印キー + 左矢印キー
を同時に押します。
同時押しするごとに、クイックナビのオン/オフが切り替わります。
その都度「クイックナビオン」「クイックナビオフ」と読み上げられ、状況を確認できます。
クイックナビがオンの状態では、矢印キーがクイックナビに専有されるので注意しましょう。
この操作でクイックナビが有効にならない場合は、Voiceoverユーティリティ(VO + F8)の「コマンダー」>「クイックナビ」にある「左右の矢印キーを使ったクイックナビの切り替えを許可」設定にチェックが入っているか確認しましょう。
クイックナビの基本は、矢印キーによるナビゲーションです。
使えるコマンドは以下の通り。カッコ内は通常時のVoiceoverコマンドです。
→ 右に移動 (VO + →)
← 左に移動 (VO + ←)
↑ 上に移動 (VO + ↑)
↓ 下に移動 (VO + ↓)
↑+↓ アクションを実行 (VO + スペース)
↑+→ 次のロー^ター項目 (VO + Command + →)
↑+← 前のローター項目 (VO + Command + ←)
↓+→ 項目の操作を開始 (VO + Shift + ↓)
↓+← 項目の操作を中止 (VO + Shift + ↑)
「Webローター」は、登録したVoiceoverコマンドを選択して上下キーで簡単に実行できる機能です。
例えば「見出し」を選択して上下矢印を押せば、前後の見出しを検索して移動します。
また「文字」を選択すれば、上下キーでカーソルのテキストを1文字ずつ読み上げます。
ローターの項目は、Voiceoverユーティリティの「Web」>「Webローター」から設定できます。
通常のVoiceoverコマンドは常に両手で操作しなければならず、長時間Web閲覧などを続けているとかなり疲れてしまいます。
そんな時にクイックナビを有効にすれば片手だけで操作を続行できるので、姿勢を変えるなどリラックスしつつ作業を続けられます。
さらに、
VO + A(カーソル内容の読み上げ)
VO + P(現在の段落を読み上げ)
などのコマンドを併用して、
連続読みさせることで、さらに負担を軽減できます。
単一キーによるナビゲーション(1文字クイックナビ)
クイックナビを有効にすると、もう一つの機能「1文字クイックナビ」が使えます。
これは、設定した単一キーを押して、Voiceoverコマンドを実行する機能です。
1文字クイックなびを使用するには、クイックなびを有効にして
VO + Q
で機能のオン/オフを切り替えます。
1文字クイックなびがオンの状態で
設定されているキーを押すと、コマンドが実行されます。
初期状態では、以下のキーに検索コマンドが設定されています。
B=ボタン、C=チェックボックス、D=別の項目
F=テキストフィールド、G=イメージ、H=見出し
J=コントロール、L=リンク、M=同じレベルの見出し
N=自動Webスポット、R=ラジオグループ、T=表
V=閲覧済リンク、X=リスト
1~6=対応する見出しレベル
キー単体で押すと順方向、
Shiftキーと押すと逆方向に検索します。
キーを押した時、対応するコマンドが使えない場合は通常のキーとして動作します。
例えば「H」キーは、Safariでは見出しを検索しますが、テキストエディットではそのまま「H」と入力されます。
逆にSafariで検索フィールドなどに「H」を入力したい場合は、1文字クイックナビもしくはクイックナビを無効にする必要があります。
コマンドのカスタマイズ
1文字クイックナビのキーと割り当てるコマンドは、
カスタマイズすることができます。
Voiceoverユーティリティを開き(VO + F8)、「コマンダー」を選択。「クイックナビ」タブを開きます。
「コマンドを割り当て」ボタンをクリック。修飾キーのポップアップメニューから「単一キー」
を選択します。
あとは「追加」ボタンをクリックしてキーを追加し、新しいキーと実行するVoiceoverコマンドを指定しましょう。
検索コマンドだけでなく、ほとんどのVOコマンドを指定できます。
通常コマンドとの使い分けがポイント
というわけでクイックナビの機能をご紹介しました。
なんのひねりもなくてすみません。
VO使い始めのうちは厄介に思っていたクイックナビも、
今は状況に応じて使い分けています。
覚える操作が少ないので、もしかしたらVoiceoverを初めて使う場合、
クイックナビから入る人もいるのでしょうか。
個人的にはやはり基本的なコマンドを覚えてから、その補助としてクイックナビを使うスタイルの方が応用しやすいのかなとおもいますが、どうなんでしょうかね。
ともかく、長時間Webを読むには
クイックナビは最適な機能であるのは間違いありません。
是非マスターして快適なVoiceoverライフを手に入れましょう。
※この記事はmacOS 10.13.3で執筆しました。
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